『私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。』(IIコリント3章18節)
山々が豊かな東北地方の自慢と言えば「紅葉」です。コロナ禍の昨年は、どういうわけか例年にもましてとりわけ紅葉が豊かでした。さながら、子どもがキャンバスに原色で次々と色を塗ったかのような、そんな美しさでした。疫病と闘っている私たちに神様がご褒美を下さったかのようでした。
ところで、この紅葉、どのようなメカニズムで起こるのかご存じでしょうか?
それは「葉緑素のクロロフィルが減少するため」です。葉を緑に見せていた成分が無くなって、葉の元の色であるカルチノイドの色が出て来るのです。これが黄色い紅葉の正体です。
一方、赤い紅葉は、冬に向けて樹木がアントシアニンという物質を蓄えることによって起こるそうです。
つまり紅葉とは「樹木が持っている本来のあり方が現れた姿、厳しい寒さに備える姿」だということです。
私たちは「青々とした緑の葉」に憧れ、それを「若さ」の象徴とか、理想的な姿であるかのように感じていることはないでしょうか。そして、過ぎ去ったその過去を思い出しては、何だか寂しい気持ちになってしまうかもしれません。
でも知って下さい。それは「木の本来の色」ではないのだ、ということを。むしろ紅葉の時期の色の方が木の本来の色なのです。
そして、私たちがこの紅葉の時期の樹木の美しさを見て息を呑むほど感動するように、私たち人間を創造してくださった神様もまた「人生の秋」を迎えた私たちの姿をご覧になって、喜びに溢れ、感動して下さるのです。
ですから私たちは安心して神様を求め、「私の本当の色」を出すことに集中していれば、それで良いのです。
そしてそれこそが「真の美しさ」なのです。