『それだけではなく、苦難さえも喜んでいます。それは、苦難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと、私たちは知っているからです。』(ローマ5章3〜4節)
2020〜21年にかけての冬は、近年稀に見る寒さでした。
12月は日中から肌寒く感じるようになり、太陽はますます低く、晴天の日もめっきり減っていきました。この時期、心身に不調を覚える方も多かったのではないかと思います。
さて身体的には余り嬉しくない冬の時期ですが、”ある事”にとっては、冬が最適だそうです。何のことでしょうか。それは「天体観測」です。
その理由の第一は、冬の乾燥です。空気中の水蒸気はあたかも「レンズ」のような働きをして、望遠鏡の像を乱すのだそうです。それで乾燥している冬が最適なのです。
また冬の「夜が長いこと」も、他の季節に見えなかった星が見えるという点でも好ましいそうです。
これは意外な発見ではないでしょうか。
私たちの人生にも冬の時期があります。じっとうずくまって寒さに耐えるしかない、そう思える時期のことです。でも、実はその時に上を見上げてみると、今まで見えなかった星の光が見えるようになっているのです。
それはちょうど、私たちをずっと見守り続けていてくださった神様の恵みの数々を表しているかのようです。
私たちは普段、昼の明るい光こそが最善だと思っているかもしれません。ですが、冬の夜にしか見えない世界もあるのです。いやむしろ冬だからこそより深く、人生という星空の全体を見ることができるのです。
冒頭の聖書のことばは、まさにそのような奥深さを語っているのです。