『むしろ、キリストの苦難にあずかればあずかるほど、いっそう喜びなさい。キリストの栄光が現れるときにも、歓喜にあふれて喜ぶためです。』(Iペテロ4章13節)
“スマイル・シンデレラ”—。
先日、42年ぶりに女子ゴルフのメジャー大会を制した澁野日向子さんに付けられたニックネームです。初めて参加した海外大会がメジャー制覇となったのも史上初だそうで、まさに記録ずくめの勝利でしたが、その快挙と共に注目されたのが、ニックネームの元となった「笑顔」でした。
他の選手が緊張のあまり硬い表情をし、失敗すると顔をしかめるのに対し、彼女はダブルボギーを叩いた時も笑顔を失いませんでした。報じられた所によれば、過去の失敗の経験から、笑顔を保つ方がはるかによいモチベーションを保つことができることを学んだのだそうです。若干20歳にして、すでに感情をコントロールする術を身につけているとは驚くばかりです。
私たちにとっても、これは学ばされる所ではないでしょうか。
たいていの場合、失敗や困難に直面すると、私たちは顔の表情も態度も、マイナス方向に変わってしまうのではないでしょうか。そして「しかめっ面」は周囲にも影響を与え、巡り巡って自分の気持ちもさらに落ち込む。そういう経験は無いでしょうか。
聖書は、そのような時こそ「心を神に向けて喜んでみなさい」、と私たちに命じています。やせ我慢ではありません。根拠のある喜びです。冒頭に引用した聖書のことばにあるように、信仰者には、キリストにある栄光の未来がすでに約束されているからです。ですから「夜明けはすぐそこにある」ということです。
あなたは、今ある状況に支配され、心までも暗くなるのでしょうか。それとも、状況はどうあれ、折りにかなった助けを与え、必ず脱出の道を備えて下さる神に心を向けて、その状況さえ喜ぼうとしていくか。
そこに、私たちの平安の分かれ道があるのではないでしょうか。