『あなたがたは目を高く上げて、だれがこれらを創造したかを見よ。この方はその万象を数えて呼び出し、一つ一つ、その名をもって呼ばれる。この方は精力に満ち、その力は強い。一つも漏れるものはない。』(イザヤ40章26節)
今年は人類が初めて月に降り立ってから50年の記念すべき年だそうです。1969年7月16日、アポロ11号のアームストロング船長が月面に足あとを記した最初の人になりました。彼は
「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」
との有名な言葉を残しました。アポロ計画は1971年に終了しましたが、以来、人類は誰一人としてそこを訪れてはいません。地球から最も近い星なのに、です。
この50年間、テクノロジーは凄まじい勢いで進歩しました。医学も進歩し、私たちも日々、その恩恵に与っています。基本的に、これらのものは良きものであることは間違いありません。ただその一方で、私たちはいつの間にか「何でも知っているかのような万能感」に浸るようになってしまったのではないでしょうか。
そんな私たちに、アポロ宇宙船で月に向かった別の船長のラヴェル氏がこう述べています。
「私が知っているすべてのもの―私の人生、私が愛したもの、海―それらすべての世界が、いま私の親指の後ろに隠れてしまう。」
確かにそうです。この巨大な地球も、深遠なる宇宙全体から見れば「ちり」にすぎないような小さな存在なのです。とすれば私たちは、自分自身の信頼を置く土台を考え直さなければならないのではないでしょうか。
冒頭の聖書のことばにあるように、私たちが拠り所にすべきお方は、宇宙を生み出したお方、つまり「創造者なる神」ではないでしょうか。私たちが夜空を照らす月を見るたびに、そのことを思い起こそうではありませんか。