『どうか、希望の神が、信仰によるすべての喜びと平安であなたがたを満たし、聖霊の力によって希望にあふれさせてくださいますように。』(ローマ15章13節)
昨今の社会の情勢は、右を見ても左を見ても新型コロナウィルス関連のニュース一色といった状況となりました。特に首都圏での感染の増大により、社会の警戒のレベルも数段上がったように感じられます。
多くの人々が、さまざまな対策を打ち出しています。当教会でも様々な対策を実施しています。このように、私たちにとって大切な事は、情緒や印象によって動くのではなく、理性によって必要な対策を飽きずに行っていく、ということだと思います。
ただ、同時に覚えたいことは、こうした対策はみな「外側における対策」として重要ですが、私たちは「心の対策」をも怠らないようにしたい、ということです。
ともすると私たちは「外側の対策のみに心が奪われて、心の不安は一向に消えないまま」ということがあるように思います。ネット上の書き込みを見ると、人々のそうした不安の大きさを感じます。しかし、主なる神はすべてを支配しておられ、平安と希望を与えて下さるお方なのです。
福音書を読むと、イエス・キリストがツァラアト(ハンセン病と思われる病)に冒された人に触れて癒やして下さる場面があります。現代のような細菌やウィルスの知識は全くなく、人々が謎の病と恐れていた時代にもかかわらず、主はその人を愛して、彼の重荷を引き受けて下さったのです。
神の愛とはこのようなものだということです。
イエス・キリストの時代以降も、疫病は何度もはびこりました。しかし信仰者たちはキリストの愛によって慰められ、励まされ、そして希望を失うことなく生活してきたのです。
先のことは私たちには分かりません。でも「万軍の主が共にいて下さる」ということは分かります。確かです。
ですから私たちは、感染を防ぐための最大限の努力をした上で、結果については主に委ね、聖書のことばから平安を頂いて歩んでいきたいと思います。