エステル記

光と喜び、歓喜と栄誉

最大の危機を作ったハマンが舞台から去っても、エステルとモルデカイに安堵はありませんでした。ユダヤ人の運命はまだ霧の中だったからです。そこでエステルは、最期の嘆願を王に対して行い、ついに王からの命令を引き出すことに成功するのです。その命令とはどのようなものだったのでしょうか。文脈を大切にしながら、解き明かしていきます。

主の恵みに与るとは

ユダヤ人を滅ぼそうとしたハマン。ついにそのハマンが自らの罪の結果を引き受ける時がやってきます。しかし、そのプロセスは、私たちの受ける印象とは裏腹に、紙一重のものでした。人の歩みを導き、支配しておられる神の御わざに目を留めつつ、聖書から解き明かしていきます。

目に見えない王

エステルが一度目の宴会を行った夜、クセルクセス王は眠れなかったとあります。この出来事をきっかけとして、ハマンの運命は大きく転落していくことになります。一見すると何げない偶然の出来事のように思える中にも、歴史を支配している神の導きがありました。今の時代にも変わることなく働いている神の恵みに目を向けつつ、聖書から語っていきます。

聡明さと盲目さと

ユダヤ人の運命を巡るエステルとハマンの対照的な歩みは、エステル記の中心テーマですが、この5章でその本質がはっきりと現れます。その違いは、他者と自分との関係をどう考え、神の摂理をどう受け止めるのかに原因がありました。エステルは何を想い、何を考えたのか。聖書から丁寧に解き明かしていきます。

このような時のため

ハマンの企みの引き金を引いてしまったモルデカイでしたが、気落ちすることはありませんでした。むしろこの機会こそ、神のよって備えられたものだとの確信に立ち、エステルに力強いチャレンジをしていきます。戸惑いと恐れの中にあったエステルは、この一件を通して、自分の使命を理解し始めます。こうして、全ユダヤ人の運命は一人の若い女性の肩に託されることになりました。重圧と恐怖の中でエステルは何を想い、何を願ったのか。聖書から解き明かしていきます。

まことの王に仕える

エステルが王妃としてクセルクセス王に迎え入れられてから5年。王宮では新たな権力者ハマンが台頭し始めていました。誰に対しても変わらない態度を取るモルデカイをハマンは憎み、驚くべき民族殲滅計画を建てます。何が彼をそこまで向かわせたのでしょうか。また、信仰者は自らを神のように振る舞う権力者を前に、どのように歩めば良いのでしょうか。聖書から知恵を頂いて行きます。

何も分からなくても

ギリシャとの戦いで敗北したペルシャの王クセルクセスを慰めるべく、ワシュティに変わる王妃選びが始まります。モルデカイの養女エステルも候補として選ばれたことから、彼女の運命は大きく変化していきます。抗えないこの世の権力に翻弄されるように見える時代にあっても、神の導きは確かに注がれていました。人の思いを超えて働く神の摂理に思いを向けていきます。

気まぐれから始まる物語

古代社会の覇者、ペルシャ帝国。巨大な帝国を治める王は、さらなる帝国の拡大を求めつつ、準備を始めていました。そこから、旧約聖書の中でも最もユダヤ的と言われるエステル記の物語が始まります。それは、時代を超えて、現代に生きる信仰者へ、神の摂理の偉大さを教えるものでした。聖書から、その恵みを語ります。
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